<奈良薬師寺東塔と中秋の名月>
約1300年前に建立当初より現存する東塔は今年から約7年間の修復のため覆われてしまう。既に足元は工事のためのバリケードがめぐらされ始めている。今後7年間は仰げない景色にひとしおの感慨がこみあげる。
This 1300-year-old east tower of the Temple has gone into 7-year repair. I was one of the luckiest to view the east tower with the autumn full moon for the last time before 2018.
Nara Yakushiji Temple UNESCO World Heritage Site
奈良、薬師寺玄奘三蔵院の観月会に伺う折を得た。頂戴した山田法胤大導師の観月会表白があまりにも感動的に美しいのでここに一部拝借引用させていただきご紹介したい。感動を分かち合えたらと・・・
『・・・その志趣如何となれば 夫れ今日者 中秋の名月にして 夜の闇を照らし 人の心の闇をも照らす
由て名月を奉拝し 感謝の祈りを捧げる法要を厳修する砌也
伏して惟れば 月は旅人の友たり 唐の御代 求法の旅を志し玄奘法師は天竺に仏典を求め長途の旅の途上 月の光を頼りに砂漠を歩み山野を越ゆ 昼夜日月の光明に助けられ 十七年の歳月を費やし 無事長安に帰る
一方大和朝廷は大陸に文化を求め遣唐使船を派遣し 東西の文化の交流をはかる 東シナ海の大海原の闇夜を照らす月の光 古里を懐かしみ慕ひて 父母を思い涙する若者等 此れに依って佛教文化を伝え 奈良の都は世界に誇る国造りをなせり
・・・中略・・・
伏して乞う 茲に人は月の光に生き方を学び 宇宙の厳粛なる運行に 畏敬と感謝の念を捧げ 天は未来永劫に恙無き運行を続け 万物の生命を護り賜らんことを願う者也 ・・・後略・・・』
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